司法書士の加陽麻里布です。
前回、株式会社と合同会社の比較を設立コストの面から記載しましたが、今回は実際にどっちがお得なのか考察してみました。
①税金などのコスト
税金については基本的に同じです。
しかしながら、株式会社は資本金1億円を超えた場合は外形標準課税がかかります。また、資本金5億円または負債200億円以上となった場合は所謂大会社になり、会計監査人を設置する必要があります。
②信用面
では実際の信用面ではどうなのでしょうか?合同会社は最近でこそ増えてきましたが、世間一般の認知度は極めて低いと言えます。
また、印象としてはものすごく小さな会社と思われがちです。そういった意味では、株式会社に軍配は上がってしまいますね。実際にも採用や、新規取引の時にマイナスになる可能性はあります。
実際の合同会社は、不動産を買うためのビークルやフリーランスの人が節税目的で作る(所得税は累進課税のため)ことが多いように思います。
ちなみに、グーグルや、アマゾン、西友などの日本の会社は合同会社となっています。合同会社ですと会計監査人も決算公告も不要ですので、こういった外資の会社にはメリットがあるのかもしれません。
日本ではDMM.comも合同会社です。圧倒的な収益力がある会社はあまり信用面は関係なさそうですね!
③肩書
株式会社には代表取締役がいますが、合同会社は取締役がいないので、代表社員になります。代表社員と言えば、監査法人や税理士法人のイメージが強いですね。
社長や専務は社内の肩書ですので、勝手に名乗れますが、合同会社では代表社員社長となってしまいます。
合同会社で代表取締役社長と名刺に書いてある人がたまにいますが、法律の知識がないと思われてしまうかもしれませんね。
まとめ
合同会社は新しい制度ですが、フリーランスの人にとっては大きな一歩でコストもかからず設立できます。信用面では株式会社には負けますが、第一歩としては良い制度だと思います。
どの様なビジネスをどの様な規模でやるかを見据えて、最初の法人を選んだら良いと思います。
合同会社も株式会社も設立はあさなぎ司法書士事務所に是非ご相談ください!